最近、猛烈に大阪へ行きたい。インスタグラムでカレーの写真を眺めていると、おいしそうなスパイスカレーは大抵大阪にあるのだ。私の知らぬ間に、かの地はスパイスカレーの聖地になっていたのだった。行程表を作り、一週間ぐらい滞在して、気になるお店を片っ端から回れたらどんなに楽しいだろう。

そんなどこかもやもやした気持ちでカレーが並ぶタイムラインをスクロールしていたところ、「三宿」という文字が目に入った。家からほど近いところに、お昼時だけスパイスカレーを提供しているお店があるらしい。これは朗報だ。

早速、水曜日のお昼に「三宿 スパイスカレー ガネック」を訪れてみた。現在は、水曜日から土曜日のランチのみオープンしているとのこと。「酒縁処 ヤマバル」の店舗を間借りしているようで、店内の壁には夜に出されるお酒やおつまみのメニューがずらりと並んでいる。

メニューはシンプルでわかりやすい。チキンカレーと週替わりカレーの2種が提供されており、あいがけを選べるのが嬉しい。今週のカレーは北海道産エゾ鹿の煮込みスパイスカレー。鹿のカレーはなかなか食べたことがないので楽しみだ。

ごはんはターメリック米と玄米から選べる。私は2種あいがけにターメリック米、トッピングでスパイスたまごとパクチーをつけた。スパイスたまご、気になる。

キッチンからホールまで一人でやられていたが、忙しい中でも接客が丁寧で笑顔にほっこりした。あたたかい雰囲気の漂うお店だ。カレーもそれほど待つことなく運ばれてきた。パクチーの緑、レモンの黄色、カチュンバルの赤紫が鮮やかだ。

サラッとした食べ心地だが、スパイスの旨味がぐっと主張する。特ににんにくの香りが立っていて、食べれば食べるほど食欲が増すカレーだ。シャバシャバと水気の多いルーに、ぽろぽろとした食感のターメリック米がよく合う。

辛さは控えめで、スパイス同士が上手く調和して丸みのある味わいなので、スパイシーすぎるカレーが苦手な人でもおいしく食べられそうだ。緑のチャタニーを木のスプーンに少し取って混ぜ入れて食べると、ピリッとした風味が加わる。スパイスたまごはあっさりめの味わい。黄色味がかっていて可愛らしい。

カチュンバルやレモンの酸味をカレールーに混ぜ入れる。ほろほろとやわらかなエゾ鹿、シャキシャキのパクチー、パリパリのパパド。風味のみならず、様々な食感が混ざり合うのが面白い。パパドの香ばしさは、今まで食べた中で一番。

インドに渡って一か月修行し、日本でも研究を重ねてこのスパイスカレーができたと外看板に書かれていた。研究の成果を存分に味わえて、大満足のランチだった。今後の週替わりカレーも楽しみだ。

三宿スパイスカレー ガネックカレーライス / 池尻大橋駅三軒茶屋駅

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