3/14〜15のお休みは、ひかるくんと成田ゆめ牧場併設のオートキャンプ場へ行ってきた。2015年、初キャンプである。前回キャンプをしたのは11月だったのでだいぶ久しぶり。冬の間に装備も着々と増え、棚の中で出番を待っていた。スノーピークのアメニティードームL、ガスランタン、ジェットボイル。

いつも出発が遅くなってしまうので今回こそは早起きしようと心に決めていたのだけれど、結局ベッドでぐだぐだしてしまい家を出たのは10時過ぎ。成田駅近くにある「麺や福一」に寄って鶏白湯らーめんをいただき、成田イオンモールで買出しをして、キャンプ場に着いた頃にはもう15時を過ぎていた。

売店が併設されている受付で、チェックインを済ませる。サイトは自由に決めて良いそうなので、トイレや炊事場からは少し遠いけれども、周りに人が少なくて静かそうなサイトを選んだ。この季節だからか、キャンプ場は埋まりきっておらず余裕がある。あたたかくなってきたら、なかなか予約も取りづらくなるのかな。

サイトは広々としていてありがたい。電源が使えるので、冷え込む夜も安心して眠れそうである。西日が強くなり始めた空の下、車を端に停めていそいそと設営を開始した。

初めてのアメニティードームLにわくわくが止まらない。これまではモンベルのコンパクトなテントを使っていたので、立ったまま入れるような広いテントに憧れを抱いていたのだ。設営方法がよくわからないので、ひかるくんとyoutubeで解説動画を見ながら立てていく。

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大きいので時間がかかるかと思いきや、設営方法はシンプルでインナーテントもすぐに立てることができた。色による目印がわかりやすい。

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フライシートをかぶせてペグダウンし、あっという間に設営が完了。大体ひかるくんがやってくれるので、私はお手伝い役。

スノーピークのテントは配色がとても可愛い。去年、キャンプに行く度にご近所サイトのスノピテントを見ては「いいなあ」とうっとりしていたのだけれど、まさか今年は自分達のサイトで使えるなんて。

前室が広いので、タープは持って行かなかった。両方設営するのは結構時間がかかりそう。

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二人だけで寝るには広すぎるテントである。でも二人ともついつい荷物を散らかしてしまうので、こんなに広くても次の日には足の踏み場がなくなっている。

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調理用のテーブルも出して、早速ごはんの準備にとりかかる。もうすぐ陽が落ちてしまいそう。

ユニフレームのファイアグリルには、前回のキャンプから使用しているヘビーロストルをセット。元々付属している網よりも汚れを落としやすいし、ダッチオーブンを乗せることもできる優れもの。これはもう手放せない。大事に大事に使いたい。

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火を起こしながら缶ビールで乾杯し、イワシのお刺身とキムチをつまんだ。しばらくしてから味付きの鶏肉を焼き始める。お刺身、キムチから味付き肉へ、という流れは大体いつも同じである。すぐに食べられるし、お酒にも合う。

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豚のステーキ肉はトングで念入りに叩き、粗びきの塩胡椒をたっぷりとかける。これぞバーベキュー、という豪快なビジュアルに興奮してしまう。ビールにもぴったりのメニューである。

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あっという間に太陽は木々の向こうに隠れ、いよいよ夜が訪れる。この夕暮れ時の景色が、とても心に残っている。真っ赤に主張しながら少しずつ見えなくなっていく大きな夕陽と、赤から青の美しいグラデーション。空のあちこちで白く光る星。椅子に腰掛けて火にあたりながら、ぼんやりと眺めた。吐く息がもこもこと白い。

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すっかり暗くなってから、もう一枚のステーキも焼いた。切り分けてお皿に乗せてもすぐに冷めてしまうので、一切れずつ焼き直して熱々を頬張る。

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ひかるくんがランタンの準備をしてくれた。マントルを空焼きしてからガス栓を開くと、しゅーっという音とともに煌々と眩しいぐらいの光が灯る。明るさは、ガスの量によって自在に調節できる。電気ランタンしか使ったことがなかったので、これまでとは別次元の明るさに感動してしまった。サイトが暗いと寂しい気持ちになるので、こうやって明るい光のもとでごはんを作ったり食べたりできるのはとても喜ばしい。

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頭と内蔵を取ってあるアジを買ってきたので、開いて塩をふり炭火で焼いた。これは日本酒に合わせたい。ちょろりと醤油をかけて食べると美味しい。

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日本酒は千葉の「結」を用意した。大吟醸らしい、フルーティーで繊細なお酒。すっきりと飲めるので食事にも合う。

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次第に冷え込みが厳しくなる。明け方には-1度にまで下がるようで、寒さに太刀打ちできるか少し心配。パーカーを何枚も重ね着して火にあたる。食材や食器を取りに行きたくても、グリルの前をなかなか離れられない。

身体の中からあたたまれるようにと、次はダッチオーブンで煮込み料理を作ることにした。

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レシピ本を参考にしながら、トマトジュースと発泡酒で牛肉をことこと煮込む。薄切りにした玉ねぎとアスパラガスも一緒に入れておく。蓋をして20分経つと、ダッチオーブンの圧力で玉ねぎがとろとろに。ケチャップとマスタードで味をつける。

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スープがたっぷりあるので、食べている途中でペンネも入れてみることにした。

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けれどもなかなかペンネがやわらかくならないので、ダッチオーブンからコッヘルに中身を移してさらに煮込む。香りづけに、オレガノも振り入れる。

パンを炭火で焼き、スープに浸して食べた。あたたかくてとても美味しい。ふわふわもちもちのパンが、トマトスープをたっぷりと吸う。

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売店でアイスクリームを1個買ってきて、火にあたりながら二人で食べた。寒空の下、身体をあたためながら冷たいアイスを食べるというのはなんだか不思議。カチンカチンに凍っていたクリームチーズ味のアイスは、癖になる美味しさだった。

少しずつ、周りのサイトが明かりを消していく。星が、さらにはっきりと見えるようになる。満天の星空だった。首が痛くなるぐらいずっと空を見上げていると、感動で溜め息が漏れた。

ひかるくんの隣に座り、焚き火を眺めながらお酒を片手に静かな夜を過ごす。寒いけれどあたたかく、心から落ち着ける。

薪がぱちんと爆ぜて飛んだ火の粉が、ストッキングの足の甲の部分に穴をあけた時は結構びっくりしたけれど。

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「テントに入ろう」と言って崩した薪が、ちかちかと怪しくまたたく。しばし目を奪われた。

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テントの中で薄い寝袋と電気毛布にくるまりながら、学校のカイダン最終回を観た。いつもの休日のように部屋でだらりと過ごしているみたい。でもとにかく寒い。今年はあたたかい寝袋がほしいなあ。

キャンプ2日目は10時過ぎにテントから這い出した。朝7時頃から周辺サイトにいる子供たちのはしゃぎ声が聞こえていたので、元気いっぱいで良いなあと思いつつも私は起きられない。ひかるくんもずっと寝ている。成田ゆめ牧場はチェックアウトが17時なので、2日目をゆっくりと過ごせて良い。

朝からとにかく寒いので、薪に火をつけた。

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初使用のジェットボイルでひかるくんが朝ごはんを作ってくれる。キャベツと豚バラ肉を重ねて、コンソメスープで茹でたもの。優しい味でとても美味しい。身体の中があたたまる。

ジェットボイルはその名のとおり、あっという間に中の食材に火を通してしまった。見た目もかっこよくて素敵。登山キャンプに使ってみたいな。

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続いてのメニューは、カマンベールチーズフォンデュ。りんごジュースでチーズを煮てから、チーズの表面を切り開いていただくのである。薪の上で焼いたパンに、とろりと熱いチーズを絡める。りんごジュースとチーズの相性は驚くほどぴったり。

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おなかが満たされたところで、ゆるりとお片づけを開始する。テントが大きいので、夜露を乾かしたりケースにしまったりが大変だったけれど、チェックアウトの時間に追われることがないのでのんびりと作業ができた。

ペグもだいぶ数が増えたなあ。今回は全箇所このエリッゼステークを使用してペグダウンした。一本一本が重く、安定感がある。

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グラウンドシートを乾かしている間、近くの原っぱでひかるくんとかけっこをした。「赤いコーンまで競争しよう」と言い出したのは私だけれどスタート直後から心が折れた。ひかるくんが後ろを向いて走る速度より遅いなんて、悔しい。鍛えよう。

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13時半頃にキャンプ場を後にした。キャンプ2日目は大体いつも温泉へ行く。今回は成田にある「大和の湯」へ。濃い茶色の温泉で、お肌がとぅるんとぅるんになる。開放的な露天風呂がお気に入り。

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当日までは春キャンプのつもりだったのだけれど、まだとても寒かったので冬キャンプと言った方が良いかもしれない。成田ゆめ牧場ファミリーオートキャンプ場は、電源サイトがあったり炊事場でお湯が使えたりと冬キャンプにも向いている場所である。キャンプ場自体もサイトも広々としていて、トイレなどの施設が清潔で、大満足だった。

いたるところに桜の木があったので、春にはきれいな景色が見られそう。

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