約半年間、液体だけで育ってきたもふが、ついにごはんを食べる。
もふは、どんな反応を示すのだろう。親に似て食欲旺盛だといいのだけれど、嫌がって泣いてしまうかもしれない。まったく食べてくれないこともあるだろう。
いずれにせよ、もふの食体験はここから始まる。舵を取るのは私。そう考えると、背筋が伸びた。
一緒に、豊かな食の世界を探索していこうね。そんな思いを胸に始まった、離乳食の日々。
最初のひとくち
夏の帰省が終わった、7月20日から離乳食を始めることにした。生後5ヶ月と15日。これほど長い間、母乳とミルクだけで大きくなってきたことに改めて感動してしまう。生き物って不思議。
離乳食を始めるにあたって、どんなものがあると便利なのかピンと来なかったので、準備は最低限にした。始めてみてから買い足したほうが、きっと失敗が少ないはず。(準備したものについては後半で書きたい)
最初のメニューは、10倍がゆ。まだ腰は座っていないので、夫が膝の上に抱きかかえ、私が食べさせることにする。三脚を立て、スマホで動画を残すためのスタンバイも完了。

そろそろとスプーンを近づける。馴染みのないものが口に触れた違和感に、きゅっと眉根を寄せるもふ。恐る恐る、といった様子で唇を閉じ、ほぼ水のような10倍がゆを口に含む。険しい表情のまま、味わうようにゆるゆるとあごを動かす。
じっと見つめていると、こくんと飲み込んだ。泣きはせず、どちらかと言うと、にやついている。
2口目は、夫にスプーンを渡してバトンタッチ。口の端からおかゆを垂らしながら、懸命にもぐもぐしている様子がかわいらしかった。
おいしかったかな。ただただ、不思議だったかな。5分にも満たない、初めての食事の時間。忘れたくない、もふとの思い出。
ごっくん期のメニュー
離乳食についての本を読みはしたけれど、食べさせる食材の順番は自分で決めることにした。スーパーでお得に買えたものや、おいしそうに見えたものからあげていく。初期から食べさせていい食材の把握と、食べたものの記録には、ぴよログの食材リストが役に立った。
ごっくん期にもふが食べた食材は、次のとおり。
- おかゆ
- じゃがいも
- にんじん
- とうもろこし
- 玉ねぎ
- かぼちゃ
- ほうれん草
- 小松菜
- キャベツ
- ブロッコリー
- ズッキーニ
- バナナ
- しらす
- 豆腐
野菜は、レコルトの自動調理ポットでペーストにした。Xの投稿を参考にしつつも適当な分量で作っていたため、水っぽくなりすぎてしまうことも多かったが、調理の手間はだいぶ省くことができた。
一度に大量のペーストができあがるので、小分け冷凍をして、2週間ほどかけて使い切る(なお、推奨されているのは1週間のよう)。1〜2日に1回のペースで新たな食材を1種類仕込む、というスタイルが楽だった。自動調理ポットを使えば、日々の作業は10分もかからない。

もふが新しい食材を食べる様子は、いつも動画に残している。怪訝な表情。しかめ面。ドヤ顔に、とびきりの笑顔。スプーンから逃げようとするときもあれば、2口目を食い気味に催促するときもある。食材によってころころと変わるもふの反応は、何度見ても面白い。
赤ちゃんは甘い野菜が好きだと聞いていたけれど、もふはかぼちゃに顔をしかめ、ほうれん草や小松菜をパクパクと食べた。豆腐はすぐに吐き出してしまうので、しらすばかりをおかゆに混ぜてあげていた。
口の発達具合は、おかゆの食べ方をじっと観察するとわかりやすい。最初は、なめらかにした10倍がゆを飲み込むことで精一杯だったもふ。次第に口の動きが力強くなってきたので、2週目は10倍がゆを潰さずに食べさせた。3週目は、なめらかにした7倍がゆを。最初は食べにくそうだったけれど、次第に慣れてきたので、4週目は粒がしっかり残った7倍がゆをあげてみた。
口角をもぐもぐと横に引きながら、7倍がゆをしっかりと食べることができるようになったのは、離乳食を開始してからちょうど1ヶ月が経った頃。この動きが見られるようになったら、いよいよもぐもぐ期だという。
あっという間に終わってしまったごっくん期。少し寂しい気がするけれど、食事らしい食事が始まるもぐもぐ期に、もふがどんな表情を見せてくれるのか楽しみだ。
ごっくん期で使ったグッズ
ごっくん期で使ったものは、それほど多くはない。購入したものも、元々持っていたものもあるけれど、それぞれ使い心地を書いてみたいと思う。

エプロン
エプロンは、ベビービョルンのソフトスタイ。できるだけ軽いものを使えるようにと、ミニサイズがセットになったものを購入した。
実際に使ってみると、ストレスを感じる点がなく、いい選択だったと思う。手でも洗いやすいし、食洗機に入れることもできる。服につくと難儀する小松菜やかぼちゃのペーストや、コップ飲みの練習で流れ落ちる麦茶を、しっかりキャッチしてくれる。首の太さに合わせて、留める部分を調整しやすいところもいい。

ただ、口から「ブーッ!」と離乳食を吐き出すと、エプロンを越えて服が汚れるので困っていた(膝の上で食べさせていた頃は特に)。そんなときに役立ったのが、出産祝いでいただいたMARLMARLのお食事エプロン。裾が長く、膝辺りまでカバーできるため、服をしっかり守れてストレスが軽減した。撥水加工も嬉しい。特別感のあるデザインだけれど、デイリーで使い倒そうと決め、躊躇なく洗濯機にも入れている。(推奨は手洗い)


フリージングトレー
離乳食の小分け冷凍には、リッチェルのわけわけフリージングブロックトレーを使っている。「冷凍したブロックがするんと取れる」という前評判を見て購入し、期待通りだった。
25mlのキューブを作れるトレーが4つあれば、ごっくん期は問題なく運用できた。どうしてもトレーに収まりきらないときは、作っておいたキューブをジップロックに移している。

スプーン
リッチェルの離乳食スプーンセットを出産祝いにいただいたので、それを使うことにした。やわらかく、くぼみも浅く、食べやすそうだ。噛んでしまうこともあるけれど、時々なので問題ない。喉に突き刺さるのが怖いため、柄はかなり短く持っている。

自動調理ポット
自動調理ポットは、離乳食作りの手間を最小限にしたいならマストバイだと思う。私はレコルトの自動調理ポットにしたけれど、似た機能を持つ商品はいくつかある。どれも大差ないはず。
「食材に火を通し、なめらかにする」という調理工程を担ってくれるので、手間も省けるし、洗い物も少なくなる。食材をざっくり切ってポットにいれれば、もう離乳食が完成したも同然だ。このポットのおかげで、ごっくん期の離乳食の準備は、それほど大変だった印象がない。
本体の外側を濡らしてはいけないので洗うのが大変、という口コミをよく見かけたけれど、プラグの挿入口にはカバーがあり、底も濡れにくいので、あまり神経質にならずにガシガシ洗っている。洗浄モードと付属のブラシのおかげで、おかゆのベタつきもすぐ落ちる。


すり鉢
しらすや豆腐は、量も少ないのですり鉢で滑らかにした。長年、キッチンで眠っていた石のすり鉢(スパイスを潰すためにインド食材店かどこかで買った)が大活躍。すりこぎ棒も石でできており、重さがあるので潰しやすかった。

お皿・コップ
お皿は、家にあった豆皿を使用。食事中は手が届かないところに置いているので、陶器でも問題ない。
コップは、エジソンママのベビーカップをXでおすすめしていただき、使っている。いつも、40mlの湯冷ましで10mlの麦茶を薄めるようにしているので、目盛りがついているのが便利だ。小さくて軽いので、コップを持つ練習も始めていきたい。


ハイチェア
最初は膝の上で食べさせていたけれど、反り返る動きが激しく、離乳食の時間が辛くなってしまったため、早々にハイチェアを購入した。背筋を伸ばして座れるようになっていたので、ハイチェアでの食事もスムーズにできた。
購入したのは、サイベックスのクリック&フォールド。簡単に折り畳めるため、帰省やキャンプの際に車に積んで持っていきやすいというところが決め手になった。ベルト以外に布製のパーツがなく、拭き取りがしやすいので、食事中に食べ物が口から飛び散っても笑顔を絶やさずにいられる。


始まったらさぞ大変だろう、と身構えていた離乳食。もちろん手間は増え、イライラしてしまう場面もある。けれども、食べるという行為に果敢に挑戦し、笑ったり泣いたりするもふを見つめていられるこの時間は、一日の中でも特別な時間になった。
食を通して、もふの成長が見える。食べられる食材が増えて。苦手なものも、少しずつ克服して。大人と同じようなものを味わえるようになって。
いつか、一緒におしゃべりをしながら食卓を囲むときが来る。その頃にはもう、自分でスプーンを握れるようになっているのだろう。コップにつけた口元から、飲み物をぼちゃぼちゃとこぼすこともなくなっているのだろう。
小さな唇にスプーンを乗せて、そっと引き抜く。もふが、麦茶の入ったコップを見つめながら、口をぱくぱくさせる。そんな時間も、きっとあと少し。